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Helveticaドキュメンタリー
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小林章さんも薦めていたこの作品、
デザイナーの友人にDVDを借りて見た。

今年、誕生から50周年を迎えた「Helvetica」。
言うまでもなく、世界で最も普及しているサンセリフ書体。

以前、嘉瑞工房の高岡さんから聞いた話によると、
Helveticaというのは金属活字なので、
MacのHelveticaは、Helveticaではないらしい。

とにもかくにも、
世の中の至る所に氾濫しているHelvetica。

あまりにも目にしすぎて、天の邪鬼な自分などは
あえてHelveticaを使わないことが多いのだが、
その完成度の高さは疑う余地がない。

自分も、デザイナーになったばかりの頃は、
一風変わった書体ばかり使いたがったが、
徐々にそういう書体の軽薄さに気付き、
スタンダードな書体を使うことが多くなった。

子どもの頃は、ソースやケチャップなど、
味付けの濃い料理ばかりを好んで食べていたのが、
大人になるにつれて、塩や出汁など、
シンプルな味付けを好むようになる感覚に似ている。

この作品の中でも語られているように、
“dog”という文字に、“犬らしさ”を出す必要はない。
いちいち書体に意味を持たせては、内容を読み取る邪魔になるだけなのだ。
(ロゴタイプはまた別だが)

同じようなことをA・フルティガーも言っている。

“スープを飲み終わった後に、使ったスプーンの形状を
ありありと思い出せるようなら、
そのスプーンの形は失敗だということだ”

この作品の中にも登場するフルティガーは、
Helveticaについてこう言っている。

“Helveticaはすばらしいが、そればかり使うな。
他にも良い書体はたくさんある”

諸手を挙げてHelveticaを礼賛するのではなく、
反対意見もきちんと取り入れているところが、
この作品を素晴らしいものにしている。


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by tbm18363 | 2008-12-02 17:31 | フォントについて

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明朝とゴシック
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とあるきっかけで、
明朝体とゴシック体について改めて考えてみた。

各々の書体の特徴はこんな感じだ。

明朝体…
楷書、つまり筆文字が元になっているので、
人間的で、温かみや情緒がある。
文字自体に抑揚があるので、
長文にしたときはリズムがあって読みやすい。
逆に短いワードだと弱い場合がある。

ゴシック体…
縦線と横線の太さが同じで、機械的・無機的な印象。
その特徴を利用して、かつて構成主義において、
“書体を意識させずに、純粋に文章の内容を読ませるために”
使われたことも。
簡潔で明快なので瞬時に判別しやすく、
道路標識や小さな画面などに多く用いられる。

これらを頭に入れた上で、
最も分かり易く使い分けるには、
「書体は口調である」と考えること。

明朝体は、滑らかな声のナレーター。
ゴシック体は、力強い男性の声。

級数を大きくして詰め気味に組めば、大きく野太い声。
逆に小さくパラパラと組めば、囁くような声。

チラシなどに使われるデフォルメされた派手な書体は、
さしずめ雑踏でも目立つ関西弁のオバチャンの声だろうか。
人混みの中でも一瞬で分かるので便利だが、
長時間聞いていたら疲れてしょうがない。

店頭のPOPには、派手な書体を要求されることも多いが、
実は店頭というのは、街の雑踏と同じである。
みんなが大声で話している中で、同じように大声で張り合うのが良いのか、
小さな声でボソッとしゃべった方が逆に目立つのか。

また、商品に派手な書体を用いる場合、
それが家に持ち帰られて、長い間置かれることまで考える必要がある。

濃い味付けの試食を“美味しい”と思って買って帰ったら、
3日目には飽きてしまったといった経験は誰にでもあるだろう。

自分もまだまだ勉強中だが、
書体選びは、とても奥が深いのである。



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by tbm18363 | 2008-11-17 02:19 | フォントについて

2008.04.07 Helvetica Serif
Helvetica Serif
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そんな書体が!?

思わずサイトに飛びついたら、
“The font has been released today, April 1st. ”だって。

あっちでは、新聞の一面にウソの記事を載せてしまうぐらいの
国民的行事だもんなぁ。

日本でそこまでやったら確実に抗議の嵐だろうけど。

やっぱり日本人はマジメなのかな。


*Helvetica…世界で最もメジャーなサンセリフ(=セリフのない)書体。
*Serif=…文字の端に付いているヒゲみたいな装飾。

by tbm18363 | 2008-04-07 19:55 | フォントについて

Helvetica ≠ Frutiger
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テレビ東京で金曜日の深夜に放送されている
「Design Channel」。

デザインに関するニュ-スや、
著名デザイナーの講義を放送する
デザイン情報番組なのですが、
先日ちょっと気になることがありました。

「Helvetica(ヘルベチカ)誕生50周年」というニュースの中で

“Helveticaはフルティガー氏が開発した書体で...”

と紹介されていたのです。

フルティガー氏はタイプディレクターで、
本人の名を冠した「Frutiger」や、「Universe」などの
書体を作った人です。

僕はそのどちらの書体も好きで、
自社のロゴもFrutigerをもとにしています。

一方、Helveticaは世界で最もポピュラーな書体の一つで、
サンセリフ体(=ゴシック体)の代名詞のような存在です。

でも、フルティガー氏がHelveticaを作ったという話は
一度も聞いたことがなかったので、慌ててネットやWEBで
調べてみたのですが、やはりそういう事実が見当たりません。

そこで、テレビ東京に
「Helveticaを作ったのはフルティガー氏ではないのではないか」
という旨のメールを送りました。

すると後日、制作担当の方から、
「Helveticaはフルティガー氏の作ったものではありませんでした。」
という謝罪のメールが送られてきました。

その後2回ほど放送を見逃してしまったので、
番組で訂正がなされたのかは分かりませんが、
一つの情報に頼ることの危険性を改めて感じました。

僕もFrutigerやUniverseが好きだったからたまたま気付いたものの、
そうでなければ、その情報を鵜呑みにしていたと思います。

同じような学生がいなければ良いのですが。

by tbm18363 | 2007-09-21 14:31 | フォントについて