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今年の新人賞は、木住野彰悟、長嶋りかこ、八木秀人の御三方。

クラフト感溢れるOne&Onlyな作品や、
田中-廣村ラインを感じさせる、
カチッと強度のあるグラフィックがすばらしい木住野さん。

白黒の、強くて気持ち良いコントラストの中に繊細さがある長嶋さん。

電通にいながら、こんな手の込んだものをいつ作るのか、という
圧倒的な仕事量に恐れ入る八木さん。

御三方ともタイプが違いながら、
それぞれが受賞に相応しいクオリティ。

個人的には、長嶋さんのガツン!とパンチが効きつつ、
細かいところまでめちゃくちゃ気を配っている仕事がツボだった。
カッコイイ系のデザインでありながら、決して乱暴じゃないし、手癖で作っていない。
書体・紙・撮影・展示方法に、すごく気を配っている。
今、すべてのバランスが丁度良い感じがした。

長嶋さんは博報堂のADで、元佐野研二郎さんチーム。

佐野チームはこれで、
小杉幸一さん、榮良太さん、長嶋りかこさんと三連勝(?)。

佐野チームは、DRAFTと並んで、
デザイン界のPL学園のようだ。(例えが古い…)


→作品はこちら
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「GIFT~未来へ託すデザインリボン」展
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取材の合間に、ミッドタウンで行われている
「GIFT~未来へ託すデザインリボン」展へ。

会場には真っ白な正方形の箱に、
JAGDA会員の方々がデザインされたリボンがかけられ展示されている。
その数100個以上あっただろうか。

リボンという細いキャンパスの上に、
さまざまなアイデアが表現されていて面白い。
(虫をモチーフにしたデザインが多かったのは何故だろう…)

展示数が多く、リボン自体細いものなので、
全てをじっくり見るのは少々大変。

ただ、その点を考慮してか、
側壁にはリボンのみがずらっと貼り付けられていたのが
見る側としては助かった。

個人的なベストは山田英二さんの
鎖を模したリボン。

箱を3つ重ねた展示方法もリボンに合っていて
とても良かった。

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by tbm18363 | 2008-12-29 21:35 | JAGDA

Graphic Design in Japan 2008
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今年のJAGDA年鑑(通称)は、新村則人さんデザインによる、
黄色いタンポポで覆い尽くされた花畑のような装丁。

その中で毎年、会員であるデザイナーたちが、
各部門ごとに座談会形式で総評をするのだが、
それを読んでいて思ったのが、

“一流は作品を見る視点が違う"ということ。

年鑑に掲載されるレベルの作品は、
表面的なバランス、レイアウト、完成度はあって当たり前。
そんなものは、美大に入るためのデッサン力みたいなもの。

勝負はその先にあって、デザインの上手い人たちが集まった中で、
どれだけ評価に値するものが作れるか。

世の中でとても機能しているとか、人の生活を豊かなものにするとか、
当たり前と思われていた価値観を変えて見せたとか。
近年益々そういう部分が評価されるようになってきている。

これはおそらく、一般の人がデザインに対して持っているイメージとは
かなり違うのではないだろうか。広告好感度調査などを見ていると、そう思う。

広告などの好感度調査は、メディアへの露出量に大きく左右される。
たまにしか目にしない優れた広告を覚えていて投票する人なんて滅多にいないのだ。
デザインだって同じ。例えばフランフランのデザインがカワイイというのは、
あちこちに店があってパッと頭に浮かびやすいからだ。
よーく探せば、もっとカワイイものを売っている店はいくらでもある。
だから、プロはあれに左右されてはいけない。
(ただし、フランフランがメジャーな展開をして売れているという事は、
 商品のデザイン以上に評価されるべきことである)

もちろん最終的にデザインに触れるのは一般の人たちである以上、
その人たちの評価をないがしろにすることは出来ないのだが、
プロのデザイナーであれば、一般の人の価値観に迎合するのではなく、
啓蒙する気持ちを持っていなくてはいけないと思う。

デザインは分かり易いことが基本と言われるが、
それと、レベルを落とすことはイコールではないのだ。




↑表紙に使われているRosewood Std Fillという書体、好き。
by tbm18363 | 2008-07-20 19:19 | JAGDA

JAGDA新人賞受賞作家作品展2008
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もう1年経ったのかぁ。
今年もクリエーションギャラリーG8で行われているJAGDA新人賞展へ。
受賞者は、岡室健、小杉幸一、福岡南央子、丸橋桂の四氏。

岡室さんのタイポ紙風船、たしかに素敵なんだけど、
以前、海外の作品で同じようなのを見たことがあったので、
僕はあまり新鮮さを感じなかった。

小杉さんは、佐野チームにいただけあって、
佐野さんテイストをビシバシ感じる。
個人的には佐野さんのデザイン大好きなので問題なし。
というか、むしろ、佐野さんぽいのに受賞できたということは、
小杉さんのデザインが表面的でなく、中身もしっかりしている証拠。

福岡さんの「世界のキッチンから」シリーズ、
「ピール漬けハチミツレモン」と「ディアボロジンジャー」は僕もジャケ買いの経験アリ。
デザインが良いし、商品名もいいし、味のネーミングも美味しそう。
コンビニで、思わず手に取らずにはいられない素敵さだった。

丸橋さんのTHE GINZAのポスターは文句なくカッコイイ。
こういう白黒のシンプルなポスターは大好物。
一つ一つのパーツが洋服の型紙になっていると知って、さらに感動。

概して思ったのは、今年の受賞者はレベルが高いということ。
そして、みんな若い。(新人賞の受賞資格は40歳まで)
会場全体から、のびのびした空気が伝わってきて、
なんだか気持ちがよかった。

個人的には小杉さんの作品が一番ツボであり、
先日の懇親会で会う機会があったのになぜ話をしなかったのか、
今になって悔やまれる…。
by tbm18363 | 2008-07-04 01:18 | JAGDA

JAGDAセミナー『文字の先と端』
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クリスマスイルミネーションもあと数日。
六本木のミッドタウンも多くの人で賑わっている。

そんな中、僕はショップやレストランには目もくれず、
ミッドタウン・タワー5Fの一室へ。

2日間連続で開催された、JAGDA主催の
文字に関するセミナー。

講師は、初日が葛西薫さん、
二日目が服部一成さん。

葛西さんの話を聞くのは10月のADC大学以来。
服部さんは初めて。

各々二時間に及ぶ講義。

葛西さんの講義の印象は、
“なんて文字を愛している人なんだ”。

字間(文字と文字の間のスペーシング)の話になったのだが、
曰く、“自分が文字と文字の間にいる気分”になって、
“どのスペースにいても同じ気持ちになるように組めば、
それが美しい文字組になるはずだ”、と。

自分が文字と文字の間にいる!?

なんだか、とんでもないオタクっぷり。

これ、対象が文字だったから良いものの、
たとえばフィギュアとかスイーツだったら、
かなりあぶないオヤジである。

しかし、葛西さんはこう言っては失礼かもしれないが
とってもキュートな大人。

文字だけにとどまらず、身の回りの様々なものを見る目が、
とてつもなく上品でやさしくてユーモアにあふれている。

そして人柄と作品がピタッと一致する。

そもそもデザインをするには、ミクロとマクロ両方の視点が必要だが、
葛西さんは、そのミクロがめーーっちゃくちゃ近くて、
マクロがめーーっちゃくちゃ遠い。

つまり寄りと引きの倍率が、自分の100倍ぐらいある感じ。

あの葛西さんの美しい作品たちは、
そんな目で磨かれて生まれてきたんだろうなぁ。

月並みだけど、すごく勉強になりました。

--

2日目の服部さん。

デザインは大好きだけれど、話がイマイチ。

話し方って、とても重要だな、と。

服部さんは、話の入りの部分をくどいほど丁寧に説明し、
肝心な結末部分を驚くほどサラッと流す。

つまり、聞き手の欲求と正反対。

何度もこういう講義はしているから
緊張しているはずもないと思うのだけれど、
これがM-1なら1回戦落ちである。

というわけで、いろいろ興味深い話もあったのだけれど、
講義終了を待たずして会場を後にしてしまいました。

服部さん、ゴメンナサイ。


by tbm18363 | 2007-12-24 23:30 | JAGDA